極楽浄土の象徴とされる蓮の花は仏教とゆかりが深く、寺社の池で栽培されている事が多い花です。中華料理につき物の陶製のさじ、「レンゲ(ちりれんげ)」の名称は、その形が蓮の花びらに似ていることに由来するといわれています。
蓮酒 「象鼻杯」
古代中国で暑気払いとして親しまれた蓮酒「象鼻杯」は、蓮の葉の中心に小さな穴をあけて酒を入れ、茎を通して飲むもので、象の鼻に似ていることから名付けられたと言われています。
蓮の歴史
蓮は今から1億4千年前には地球上にあったことが、化石によって分かってきています。
日本では7千万年前のトウヨウハスの化石が九州、福井県、京都府、北海道の石炭層などから出てきています。
蓮は睡蓮と繁殖地も類似しており長い間、非常に近い植物として扱われ両者ともスイレン科として分類されてきました。しかし、最近になって遺伝子の研究が進みDNAやその他から蓮と睡蓮は植物学上かなり異なった進化をたどり睡蓮と早い時期に分かれれた真正双子葉植物に含まれる一科一目の植物とわかり、現在ではハス科として独立しています。蓮はハス科ハス属に属する大型の水生植物です。
植物学的には赤色、白色の花の東洋産種、黄色のアメリカ産種、赤色のロシア産種の三種類があります。
蓮の種類
日本には530種類以上の蓮が栽培されていると言われ、中国などからの新種の輸入、また愛好家などによる交配種の育成などで年々その数は増えていると言われています。蓮は食用と観賞用に区別されていますが明確には分けられていないようです。食用はレンコンが太く、地中深く潜らないなど栽培・採根がしやすく改良されています。
蓮の品種は花の色、花の大小、花弁数で分類します
花の色
紅蓮系統 花弁全体が紅色
桃蓮系統 花弁全体が桃色
白蓮系統 花弁全体が白色
黄蓮系統 花弁全体が黄色
爪紅蓮系統 花弁の先端や縁が紅色
斑蓮系統 花弁に紅紫色の斑が入る
黄紅蓮系統 淡い黄色の花弁の先端に紅が入る
花の大小
大型種 花の直径が26cm以上
中型種・普通種 花の直径が26cm以下
小型種 花の直径が12cm以下
花弁数
一重咲き 花弁数が25枚以下
半八重咲き 花弁数が25〜50枚
八重咲き 花弁数が50枚以上
蓮は開花の時に音がするのか?
蓮の花は、夜明け頃『ポンッ』という音とともに開花すると言われています。蓮の花が開くとき音がすることは古くから和歌や俳句の世界では詠まれてきました。
『朝風や ばくりばくりと 蓮開く』 正岡子規
蓮博士と呼ばれた大賀一郎博士の調査研究から「残念ながら音は聞こえなかった」と報告されています。早朝の池で、フナやコイが虫などの餌を獲るときの音だと考えられています。
蓮の花は3度咲く
蓮の花のピークは午前中で、夕方にはしぼんでしまいます。
蓮の花は夜明け頃開花し午前8:00までには開花が終わります。その後お昼頃から萎みはじめ夕方にはつぼみに戻ってしまいます。蓮はこの開花と萎みのサイクルを3日間繰り返し、3日目の開花後に花びらが散ります。
童謡に、『 ひらいた、ひらいた、何の花が開いた、レンゲの花が開いた、開いたと思ったらいつの間にかつぼんだ』とあります。
この明治時代の童謡に出てくるレンゲは野に咲くレンゲ草ではなく、蓮華のことを言います。
大賀ハス
大賀ハスは東京大学農学部教授の大賀一郎さんが、千葉市の東大厚生農場(現、東大検見川総合運動場)で、1951年に弥生時代の地層からこの蓮の実を発見し、2000年の眠りから目覚めさせました。
その後、大賀ハスは全国各地に広まりました。
兵庫県で大賀蓮が見られる場所
平池公園 (加東市社町)
善祥寺 (三木市口吉川町)
本福寺・水御堂 (淡路市東浦町・淡路島)
洲本市立淡路文化史料館 (洲本市・淡路島)
西新宿おじいちゃんとおばあちゃんの花菖蒲園 (上月町西新宿) |
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